作品集が出来上がりました。
デザインは相島大地さん。絵について考えていることを汲んでくださり、スケッチブックのような造本にしていただきました。
ひっそりとしているけれど、不思議な引っかかりのある本です。
また、本に合わせて錦多希子さんに短い後書きを寄せていただきました。こういうことも初めてで、緊張しながらお願いしましたが、しなやかな言葉を送ってくださり、背筋が伸びる思いでした。

ひとまずは展示会にて販売中です。買ってくださる方が多く、本当に作ってよかった。
今までの展覧会では事前に作品集を作るようなスケジュ一ルが立てれず、こういったものを用意できることはなかったのですが、本を作る必要性や、本があることでの原画の価値、または展示する理由などが明快で、それも嬉しいことです。

展示終了後、卸販売や通販もしていく予定です。

中目黒のdessinにて絵を展示していただきます。
「CORAZÓN」のシリ一ズの新作、「弱く輝く人たち」のモノクロの線画をリライトした作品群の展示です。
会場ではア一トブックレ一ベルDOOKSより出版予定の作品集『FRAMEWORKS』の先行販売を予定しています。
ちょっと変わった上製本、3年ぶりの作品集です。
9.21(土)–10.6(日)
12:30–20:00
定休=火曜

153-0051 東京都目黒区上目黒2-11-1
03-3710-2310
https://dessinweb.jp

・entoan カタログ3種
・柴田元幸「There is nothing. 〜ないがある〜」フライヤ一
・山フ一ズ×nicolas「時の雨」フライヤ一
・ookamigocco「ぬいぐるみのロスト」DM
・ookamigocco「ながいながいねこ」DM
・石山さやか「だんだんリビン」DM
・横山雄「弱く輝く人たち」DM
十点掲載されています。

一番載っているのでは、というくらい掲載してもらいましたが、自分のばかり目が行くからそう思うだけかもしれない。
エピソ一ド記憶、というものがあるらしく、普段より印象的なことが起こると普段の記憶よりも強く記憶に残りやすいらしく、レアケ一スのことばかり覚えてしまうことのようだ。食べ物をこぼす時に限って白いシャツを着ている、なんてことは黒いシャツの時は印象にも残っていないから覚えていないというように。

話は逸れましたが、ハンドクラフト系が多い中私みたいな変わったデザイナ一のものも掲載してくださる、器の大きい冊子です。
お金をかけられない仕事は印刷通販が増えてしまうけれど、知恵を絞って色んな業者に発注、色んな紙を試している知恵が垣間見得ます。
『小さなお店、すてきな街のショップカ一ド・DM・フライヤ一』PIE Internationalより発売中です。
https://pie.co.jp/book/i/5223/

NEWPORTの展示が終了しました。

飲食の用事のお客さんが絵を買ってくださることが何度もあり、お近くにお勤めの方、ご用の方がお立ち寄りくださることも多かった。
近所のSPBSでのランバ一ロ一ル展とはライブ配信に飛込み参加したりなど連帯感が生まれた。
レセプションやボサノバナイトなど土曜日は賑やかだった。
そして絵を見に来てくださった方々。
たくさんのことに感謝いたします。
会期が長く、会いに来てくれた方に対応出来ないこともしばしば、すみませんでした。
在廊しながら、何で生活出来ているのかよく分からなくなることも多々あるけれど、その度に皆さんに生かされていると思い出します。

今回のシリ一ズは評判も感触もよく、描き続けて久々に本に出来たらいいな。三年くらいそういったものは作っていなかった。
今年の展示、秋前にあと一つ予定がありますが、そこに間に合うだろうか。
暫くは制作に戻ります。

『外国人にアピ一ルするデザインのアイデア(PIE International)』に、ポポタムと一緒に制作した池袋目白の地図(ハングル版)が載っています。
思えばここから随分とイラストマップの縁が生まれました。今ではイラストマップは結構得意な分野になっており、いつも作るのが楽しいです。なんていうか、イラストマップは、愛嬌だと思う。
ごちゃごちゃして賑やかならいいかというとそうでもなく、絵を描くってことの楽しさがありありと出ている地図は、よい。
思い出深い地図の仕事です。

5/26、本屋B&Bにて、『たとえ、ずっと、平行だとしても』刊行記念ト一クイベントに登壇します。
ト一クなんてスケ一ルの人間ではないんでだけど……
先輩方から教わった大切なデザインのこと、時代感覚のことを、この装丁を軸に話し合う時間になれば。
話でお金をもらうなんて、芸があるわけでもないし、1500円って言ったらこの本の値段と同じだ。参った。同等の価値が産めるのか。
少しでも何か持ち帰っていただけるような、具体的な話が出来ればいいな。
◉空き時間には版元のde.te.ri.o.ra.tionの橋本竜樹さんによるDJもお楽しみいただけます。
http://bookandbeer.com/event/20190526_a/?fbclid=IwAR0yeOWBYlMJHjJYqIZukJHn5hdpMtJxfW9ecbXEyO-jpSwEvL4yuCLjTgk

代々木八幡のNEWPORTにて絵を展示していただきます。
「JAZZ」「FOLK」に続くドロ一イングシリ一ズ。
即興的な線描と愛しいモチ一フの掛け合うさまを「CORAZÓN」と名付けました。
4.25(木)– 5.21(火)
11:30–23:00(月火木), 24:00(金土), 19:00(日)
休み=毎週水曜日, 5/2(木), 16(木)

NEWPORTは野菜料理とビオワインと良い音楽のレストランです。
渋谷区富ヶ谷1-6-8 モリ一ビル1F
03-5738-5564|nwpt.jp

庄野雄治さんの小説短編集『たとえ、ずっと、平行だとしても』のブックデザインをしました。
きれいな本ができた。
取次や委託、広告という制約に縛られない流通を押し通してくれた著者のaalto coffeeの庄野さん、音楽レ一ベルの中に文庫部門を作ってくれた竜樹さん。
そんな方々のおかげでカバ一から解放されたありのままのデザインが実現した。
校閲の牟田さんにもいろんなことを教えていただいた。
勤めていた頃はあまりブックデザインの仕事は無かったものの、だんだんと印刷所の方と密接に関わりながら本を作れるような環境ができてきて、柴田元幸さんのCDの翻訳ブックレットなどで小説の組版のことを勉強する機会をいただいたり、今ではずいぶんとブックデザインに関わるようになった。
イラストレ一タ一として装画を画稿する際に、デザイナ一の方に多くの話を聞けたのも、有り難い経験でした。
良くも悪くも、受注仕事は自分が受けれる仕事の数が決まってくる。限られた時間の中で、自分が誰のために手を動かしたいのか、どんな態度で物が作りたいのか、物質として表現できた仕事になったような気がする。
外側と内側が相思相愛で同じグリッドで共有されている全貌や、フォントのにじみ、掠れ、退色や日焼けの許容、文字の置き方。
一つ一つのことが、装丁のディティ一ルにありありと表れているものになったのではないだろうか。
こうやって日々を過ごせていけることに、感謝するばかり。
まだまだ学ぶことはたくさん。
かわいくていろんなところに置いて写真を撮ってしまう。

しばらく時間が経ってしまいましたが、ポポタムでの個展「弱く輝く人たち」が終了しました。
様々なご予定がある中で、わざわざご足労いただきましてありがとうございました。
実は今回、我ながら何時になく作品に自信があって、堂々と均等に一列に並べた展示方法をとった。
うまい空間づくりを考えて場をごまかしていた自分にとって、絵と絵の間隔もしっかり空けて展示をするなんて初めてのことだった。
共に頑張ってきた人たちはみんな忙しくなっていて、四年前に展示した時とは全然違う方々に見てもらったり、作品を購入していただくこととなった本展。
知り合いばかりに見てもらう会ではないので、こういうステ一ジへ向かうために頑張っていたとはいえ、少し寂しい余韻が残る。
深い意義ばかり考えて(綴じる意味とは!? のような。)、しばらく本を作ることを避けていたけれど、各々がそのタイミングで作品と向き合える本を、今なら作りたいなと素直に思えるようにもなった。
各々の大切な時間をお借りすることは、この先どんどん難しくなるかもしれない。ましてやこの期間のこの時間にこの場所に来てくださいっていうのは、嬉しいけど、申し訳ない気持ちにもなるのであった。

今のところ決まっている展示はあと二回。それが終わったらしばらくは別の発表方法を考えよう。
あと二回だと思うと、やりたいことはいっぱい出てくる。次はどうしようかな。

DMが刷り上がりました。端を一枚一枚破っていて、積むと本みたいになった。

『広がるフライヤ一(BNN新社)』に『NASSIM』と『時の雨』のデザインを掲載していただきました。100点のフライヤ一をポイントで解説していく充実した本です。
勉強のクラスが上がって平均点が取れなくなったような気分になり、気が遠くなった。
http://www.bnn.co.jp/books/9682/

会 場:ブックギャラリ一ポポタム
会 期:2019年2月15日(金)~24日(日)
時 間:平日  1:00 p.m. - 8:00 p.m.
    土日祝 1:00 p.m. - 7:00 p.m.
休廊日:水・木
入場料:無料

※初日に簡単なオ一プニングパ一ティ一を開きます(6:00~8:00 p.m.)

「画面として強い」「絵として強い」など「強い」ものたちに魅かれてしまう一方で、「弱い」ものからもまた、目を外らすことが出来ません。息を潜めて静かに佇んでいるものを探し当ててしまいます。イラストレ一ションにおける「強い」グラフィックである人物というモチ一フを、決定した清書の線ではない無数の下書きの線によって「弱い」ものとして描いたとき、人を描くことのひとつの本質を捉えたような感触がありました。このたび、4年前に初の個展を行ったブックギャラリ一ポポタムにて「弱く輝く人たち」と称した新作展を開催いたします。

3年前のヘイデンブックス以来のPagesの絵柄で新作を描きました。改めて人物というモチ一フに向き合って角版の作品を展示します。
金土日は在廊予定です。

『イラストレ一ション No. 221 』内、デザイナ一が選ぶ装丁2018に『焰』が掲載されています。藤田知子さんが選んでくださいました。

ずっとかまけていたwebサイトをリニュ一アルしました。
最新の実績は追いやすかったものの、ア一カイブを辿るのが大変で思い切ってサムネイルで一望できるようにしました。
そうなってくるとこちらのNEWSをどう使ったものか悩ましい。
最近では時代の流れも変わり、SNSはマスメディア化が進みア一カイブ性、公共性の強い履歴書的なメディアに変化しています。
昔からインタ一ネットを親しんでいる私にとっては、まさかこんな時が来るとは夢にも思っていなかったのですが。
私が投稿する文章も最小限になってきたので、周りでも少しずつ広まりつつある「遅いインタ一ネット」のような、まとまった文章や時間の蓄積のためにもここを利用したい。
自発的にアクセスしてくれた人へ日々コツコツと時間を溜めたものが届いたりしたら、タイムカプセルみたいで懐かしい気持ちになりますね。思えば好きだった雑誌は、あれもこれも私信みたいなものを責任を持って出費して刷っていたものばかりだった。
情報が速く不確かなときだからこそ、長い長い時間の蓄積には揺るがないものを感じます。
もう少し絵を描きたくて、新作展も今年はたくさんやろうと思っています。
まずはひとつ、間も無くお知らせがありますのでお楽しみに。